世界の版画

ジャンル、時代等に拘らずに主観論で選んだ注目すべく作家の略歴と作品を紹介致します   

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シャガール、「ダフニスとクロエー」 

2015/06/22
Mon. 14:23

               
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◇物語のあらすじ


ギリシア、レスボス島のミュテイレーネーという牧場地帯を舞台にした美しい恋の物語....

もとは裕福な地主の家に生まれながら、ある事情により生まれて間もなく産衣に身をまとい捨てられた赤子のダフニス、時を同じく裕福な家に生まれるも、こちらも事情によりニンフの洞に捨てられる赤子(クロエー)


それぞれ、ダフニスは山羊に、クロエーは羊に乳を与えられ命を育む.........

やがて、牧人(山羊飼いのラモ〜ン、羊飼いのドリュアース)に拾い上げられ、二人とも養父・養母の下で成長していき、年頃になりお互いに恋心を抱き始める........


苦しく切ない、恋心が成熟していく過程で喜びと共に様々な困難試練に遭遇、

「海賊の襲来」「敵軍の侵入」など,命をかけて戦うこともしばしばで、これで最後かと思われるシーンにも出会うが、それを最終的には強い愛情の力を味方にして乗り越え、道を切り開き、長い道のりの果てにハッピーエンドになる「恋の物語」

結婚へ至る最後の最終章では、ダフニスが捨て子で発見された赤子の時の所持品の品々から、一帯の地主の大富豪の息子であることが判明、そして、時を後にしてクロエーも赤子の時の所持品からミュテレーネーの富豪の娘と解る

このように、数え切れぬ程の羊や山羊の持ち主となりながらも、二人は牧人風の暮らしは変えなかった.....
二人が神として崇めるのはニンフたち、パーン、エロースであり、果物や乳を何よりの美味と考えていた
男の子が生まれると、山羊の乳房に口をあてがってやり、次に生まれた女の子には羊の乳房を握らせた
男の子にはフィロポイメーン、女の子にはアゲレーという名前をつけた、こうした二人の暮らしは一生変わらなかった.....


この物語は世の人すべてに楽しい「座右の書」となってもらいたいという願いで書かれたという事です。

わずらう人を癒し、悩む人を慰め、恋の経験者には思い出をよみがえらせ、まだ、恋の経験のない人には手引書になる事を願いながら。


この世に美しいものがある限り、眼がものを見る限り、耳が声を聞く限り、
エロースの手から誰も逃れられないし、これからもあり得ない......






309.LAMON DISCOVERS DAPHNIS

ダフニスを見つけるラモーン


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山羊飼いのラモ〜ンが捨て子の赤ん坊(後にダフニスと命名)を発見する場面


ラモ〜ンの飼っている母親山羊の一頭が自分の生んだ子山羊の面倒も見ずにどこかへ出かけるので、ラモ〜ンは子山羊が憐れになり母親山羊の足後をたどっていく......


 なんと、この母山羊は人間の赤子に乳を飲ませ育てていたのであった!

赤子は山羊の乳をごくごくと飲んでいた........

ラモ〜ンは驚き赤子に近よってみると、普通の捨て子にはふさわしくない立派な産衣、上着は本物の紫染め、留め金は黄金製、象牙の柄のついた短刀までつけてあった。

ラモ〜ンは最初、ほっておくつもりだったが、山羊ですら示した情愛を見習うことが出来ないのは恥ずかしい事だと悟り、赤子を連れ引き上げた。



310. DAPHNIS DISCOVERS CHLOE

クロエーの発見

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山羊飼いラモ〜ンが男の赤子を発見してから2年後に、近くで羊飼いのドリュアースに同じような事が起こった。

近くに「ニンフの洞」と呼ばれる岩穴があったが、外側は丸く、内側が空ろになっている巨大な岩石である。


このニンフの洞に足しげく通う一頭の仔を生んだばかりの羊がいた.......

ドリュア〜スは群れからはぐれたのだと思い、懲らしめて規律を守るように躾なおそうと考え、わなを使い羊を捕まえようとして岩に近寄ってみると.......
 
思いがけない光景に出くわした!

羊があふれるほに吹き出す乳を赤子の口にあてがっていた、赤子は泣き出すこともなく、むさぼるように両の乳首にかわるがわる口をあてている。

この子の場合も身元を示す証拠の品々が置いてあった。
(金糸で刺繍した髪を結ぶリボン、金箔を張った靴、黄金製の足輪....)

羊飼いドリュア〜スは見つけた品々は神様からの授かりものと考え、また羊に幼子を憐れ慈しむ心を教えられた羊飼いは、自分がつつがなく幼子を育て上げられるように、とニンフたちに祈願するのだった。



311.LAMON AND DRYAS'S DREAM

ラモンとドリュアースの夢

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二人の赤子(ダフニスとクロエー)はすくすくと育ち、田舎者と思えぬほどの器量よしに成長した。男の子が15歳、女の子が二つ下の13歳に達したある日、養父のドリュア〜スとラモ〜ンはそろって同じ夜に同じ夢を見ました。


その夢とは……”ドリュアースが赤子(クロエー)を見つけた例の泉の湧いている洞のニンフたちが、とても元気のよさそうな美少年にダフニスとクロエーを託している”…という夢であった。


その少年には肩に翼があり、かわいい弓と矢を持っている。

少年は一本の同じ矢で二人の体に触れると、「男の子(ダフニス)には山羊の群の、女の子(クロエー)には羊の群の世話をせよ」と、言いつけたのである。



この夢をみた二人は胸を痛めた……産衣から判断するに相当の身分が約束されてるように思われるのに、やはり牧人にならなければならないのかと思うとつらく悲しかった。


しかし、二人が神意によって命を救われた事を思えば、神々のお指図に従わざるを得ないだろうという結論に至ったのである。



312. THE WOLF PIT

狼の落とし穴

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近くの田野に住む雌狼が、いく頭かの仔羊を襲う日々が続き、困り果てた村人達は集まって対策を練る。
そして、その対策として狼退治の落とし穴を作ることになった。
     夜のうちに深い穴を掘り、その上に長い枯れ木を差し渡し、残った土を少しふりかけ、地面が元のままに見えるようにしておいた.....
.
このような落とし穴を山にも平地にも沢山掘ったのであるが、狼はこの細工に感ずいたのか例の狼を捕まえる事には成功しなかった。 そればかりか、山羊や仔羊が沢山この落とし穴に落ちて死んででしまう始末で、挙句の果てにはダフニスも危うく同じ目に合うところだった.....

気の立った二頭の山羊が喧嘩をはじめ、一頭の山羊は角を折られ痛みに鼻を鳴らし逃げ回っているのに、角を折った方の山羊はこれ追い回すことを辞めずどこまでも追い回すのを見たダフニスは、追われる山羊を憐れに思い、追いかける山羊の後ろから追いかけていった.......

2頭の山羊もダフニスも足元を確かめる余裕もなく、まずは山羊、次にダフニスと落とし穴に落ちてしまった、しかし、落ちた順番が幸いして、山羊の上に乗りかかる形になり、事なきを得たのでした。



313. DAPHNIS AND CHLOE BESIDE THE FOUNTAIN

泉の傍らに立つダフニスとクロエー

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狼の落とし穴に落ちたダフニス、クロエーが近くの牛飼いに助けを求めに行き、なんとか無事にダフニスを救い上げることが出来た。幸い、怪我をしたり、出血も見られなかったが、髪の毛から体中が土と泥まみれになっている...

ダフニスはラモーンとミュルタレー(育ての親)に心配させぬように体を洗っておくほうが良かろうと思い、クロエーを連れ立ってニンフの洞へ行き、肌衣類をクロエーに預け、泉の傍らに立って髪の毛からからだの隅々まで洗って汚れを落とした...
.
 傍らで眺めていたクロエーの目にはこれまでとは違う美しいダフニスの姿が見え、その感情をダフニスにきずかれないようにする事と、この気持ちを抑えることに努力した......

しかし、もう一度ダフニスが水浴びする姿を見たいという願いのほか何もないという感情の支配からはもはや逃れる事が出来なかった!



314,SPRING ON THE MEADOW

春の訪れ

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315.CHLOE'S JUDGEMENT

クロエーの裁定
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ダフニスとドルコーンの間で、クロエーをめぐって「どちらの男前が優るか....」ということで口喧嘩になり

クロエーの審判を仰ぎ決着つけ、勝ったもんがクロエーから接吻を受けるということに.....


ドルコーン
「ダフニスより背が高いし、俺は牛飼い、あいつは山羊飼いだ、俺のほうが上だ!
俺は乳のように色は白いし,髪は刈り入れ前の麦のように黄金色だ、俺を育ててくれたのは母乳で、獣なんかじゃない.......
こいつ(ダフニス)はチビだし、女のように髭も生えていないし、狼のように色も黒い。
山羊を飼っているから山羊臭いし、犬を飼うこともできぬほど貧乏だ、
噂のように山羊に乳をもらったのなら、子山羊と変わらぬやつだ!」


ダフニス
「そうだ、僕はゼウスと同じように山羊に育ててもらったのだ。

僕の飼っている山羊はこいつの牛よりも大きいのだぞ、僕は山羊の臭いはしない、僕にはチーズも、串焼きのパンも、
白葡萄酒も....田舎の金持ちのところにあるものはなんでも十分ある。

僕には髭が生えていないけど、デイオニューソスさまだってそうだ、色は黒いけど、ヒヤシンスだって同じじゃないか。
デイオニューソスさまはサテュロス達より偉いし、ヒヤシンスは百合より上等な花だ。

こいつは狐みたいな赤毛で、山羊のように髭がある。町住まいの女のように色がなまっちろい、君が接吻しようとしても顎の毛にしなければならないよ。娘さん、君も羊に育てられたけれど、君は誰よりも美しい.....」



。♥。・゜♡゜・。♥。・゜♡゜・。♥。もう、クロエーはダフニスに接吻したく、じっとしてられなくなりました......




316.CHLOE'S KISS
クロエーの接吻
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羊飼いのドルコーンと、どちらが男前が勝るかという争いでクロエーの裁定をうけてダフニスが勝者となり、見事にクロエーからの接吻を受け取ったダフニスだが.......

 予期せぬ事態に陥ってしまった、今まで経験のない苦しみのような切なさ.....

クロエーのブロンドの髪、パッチリと開いた大きな眼、山羊の乳よりも白い顔……これらが、まるで今まで目が見えなかったのではないかと思うほどに、美しさが目に映るのであった.

こんなことがあってから、食事も喉を通らず、無口になり、山羊の面倒も忘れ、笛は捨ててしまい、顔色は夏草よりも蒼ざめていく状態.........;ただ、クロエーとだけはよくしゃべっていた、しかし独りになると途端に変わってしまう。

    ダフニスは悩む 「あのクロエーの接吻は僕をどうしてしまったんだろう....
もしかして接吻の前にクロエーは毒でも飲んでいた?....しかし、もしそうならクロエーも死んでいたかもしれないし.......

僕はこれまで仔山羊にも生まれたての犬にも接吻した事があるけれど、今度のような(クロエーとの接吻)接吻は初めてだ……

   
 「息は弾むし、胸はドキドキする。

       気も滅入ってくる...しかし、それなのにもう一度接吻したいと思うのだ。......」   



317, DOLCON'S STRATEGY
ドルコーンの計略

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クロエーに一目ぼれしてしまったドルコ〜ンは、あれやこれやの「手」、(クロエーに貢物を毎日のごとく届けたり、育ての親、ドリュアースにもたくさんの贈り物の約束をする等....)でアタックする....

そんなこんなの努力も空しくクロエーには一行に想いが届かずで、ドルコーンは思い悩んだ挙句、ある企てにたどりつく!....

もはや、「力ずくでクロエーを奪うしかない」という思いに至り、そのための作戦をたてる!


その作戦とはオオカミの皮を兜のごとく被り、クロエーを怖がらせ捕まえるという作戦で,早速足元まで届くらいのオオカミの皮をかぶり、羊を連れて水飲み場にやってくるクロエーを待ち構えていましたが......

水飲み場へは羊や山羊の番をする犬たちもクロエーと一緒で、その犬たちは臭いで本物のオオカミと思いドルコーンに噛みつき襲いかかり、ドルコーンは慌てて近くにいたダフニスに助けを求めてしまう有様で又もやドルコーンはダフニスに完敗してしまう。



318, NOON, IN DUMMER
夏の昼休み
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お互いに恋心が芽生えたいつもの二人一緒に過ごす、一仕事を終えた夏の昼休み

 ダフニスはクロエーの頭から松の冠をはずし、それに接吻してから自分がそれをかぶる。
クロエーはダフニスが水浴びをするため脱いだ着物を、まずそれに接吻してから着てみたりする...

 ある時は林檎をぶつけ合ったり、お互い髪の毛を分けて頭髪を整えあったりもした


クロエーはダフニスの髪が黒いのをてんにんか(の実)のようだと言い、ダフニスは顔が白くて赤みを帯びてるのを林檎みたいだと言う....... ダフニスはクロエーに笛の吹き方を教えたりもした、


ダフニスが笛を吹き、家畜たちも木陰に休んでいるとき、クロエーはつうとうとする....ダフニスはそれに気ずくと、そっと笛を置き、ついクロエーを頭から足の先まで眺めてしまう。


そして、つぶやく「眠っているこの目、この息ずかい.....林檎の実だって、さわやかな木立だって比にならない。でも怖くて接吻できない、接吻は僕の胸を刺し、僕を狂わせてしまう.....」




319, THE LITTLE SWALLOW
つばめ
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ダフニスとクロエーが恋心を抱きはじめ間もない初夏の候の昼下がり......

ものみなが今を盛りに燃え上がらせる初夏、ダフニスとクロエーの恋もお互い恋とはなにかも知らずに燃え上がり、この訳の分からない病気に苦しんだりしながら楽しくも切ない日々を続けています.......


   いつものように、一仕事を終えたお昼休みの一コマです!


ダフニスが笛を吹き、家畜たちも木陰に休んでいるとき、クロエーはついうとうとしてしまいました。

そこへ一匹の蝉がつばめに追われ、まるで救いを求めるようにクロエーのふところの中に飛び込んでしまいました。

これ幸いとダフニスはクロエーの胸に手を入れて蝉を取り出しますが、蝉はダフニスの右手に捕まっても鳴きやみません......

それを見たクロエーは嬉しそうに蝉をとって接吻して、蝉を又ふところに入れてあげます。



320, DEATH OF DORCON
ドルコーンの死
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夏が終わり、秋もたけ、葡萄も熟れた頃......

テユロスの海賊の一体がカリアの船に乗って田地のあたりに船をつけ、短剣と片胸当てで武装して上陸、葡萄酒や多量の小麦、蜜蜂の巣箱など手当たり次第に奪い、ドルコーンの飼っている家畜も数頭奪っていった。


  そして、海岸を歩いていたダフニスも捕えられ、海賊たちの船へと連れ去られた。


連れ去られる間、ダフニスは必死に叫びクロエーに助けを求めた.......その助けを求める叫び声はクロエーの耳に入り、クロエーは慌てて救いを求めてドルコーンのところへ駆けつけた。


しかし、その ドルコーンは海賊たちに打ちのめされ血だらけになっており、息も絶え絶えの有様で寝ていた。クロエーの姿を見ると......


 「クロエー、僕はもうじき死ぬ。牛を守るため必死で戦ったが、武器と人数でかなわなかった...........

ダフニスを助け、僕のかたきをとって、あいつらをやっつけてくれ.....奪われた僕の牛は笛の音につれて動く、遠くで草を食べていても、笛の音を聞くとその後についてくるように笛の音に近ずくようにしつけてある。この笛を君にあげる、笛を吹いて、後は笛と盗まれた牛たちに任せればよい.....


最後にお願いがある、僕がまだ息があるうちに接吻してくれ、

    それから死んだら泣いてくれよね.......

   いずれ別の男が牛の面倒を見るだろうが、それらの牛を見たら僕の事を思い出してほしい......」

    

それだけを言って最後の接吻をすると、接吻と言葉が終わるとともに息をひきとった。



321, THE NYMPH'S CAVE
ニンフの洞窟のダフニスとクロエー
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ドルコーンの葬儀の後、クロエーはダフニスを連れて体を泉の水で洗うため、ニンフの洞窟へ行った場面

まず、ダフニスのからだを洗ってあげ、初めてダフニスの見ているところでクロエーもからだを洗った。
(その肌の白く清らかな美しさは天性のもので、洗わずとも変わるものではないほどであった)


その後二人は、この季節に咲くありとあらゆる花を手折り集めてニンフの像を飾った....


そして、海賊に襲われ命を落とした牛飼いドルコーンの笛を奉納品として岩壁に掛けた。





322,THE WINE HARVEST
葡萄の収穫
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323, PHILETAS'S LESSON
フィレータスの恋の手ほどき
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二人が遊んでいるところへ、一人の老人(フィレータス)が現れ、エロースの神について自分の経験も交えて語り始める

 ダフニスとクロエーが苦しみ悩んでいるのは病気ではなく、エロースという神の仕業であること、この神は若く美しく空を飛ぶことが出来る、若さというものが好きで、美しいものを追い、人間の心に翼をつけて下さる。


その力はゼウス様も及ばぬほどで、万象を支配し星辰を統べ、同輩の神々を意のままに出来る。

「つまりは、接吻したり抱き合ったり、着物を脱いで一緒に寝る以外には、エロース(恋)にきく薬はないということだ……飲み薬、呪文でもだめだということだ」


フィレータス爺さんから恋というものを教えてもらい、二人も自分たちに当てはめ考え.........あ〜これが「恋」というものなのだと気が付き、(夢の中で)教えられたとおりに試す場面........


「接吻したけれど、なんの役にも立たなかった。抱き合ったけれどあまり利き目はなかった。


  そうなると一緒にねることだけが恋の薬なのだろう、是非やってみなくてはならない!」


という気持ちが逸り、夢の中では着物を脱いで互いに寄り添って横になっていた

 そして、時間の経過とともにこれは現実の事になるはずだったが、その矢先に村中が巻き込まれる騒動が起こったのだ.....




324, THE YOUNG METHYMNEANS
メーテユムナの若者たち
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季節は秋たけなわ、収穫の時節をよその町で楽しく過ごそうとメーデユムナの若者たちが、召使たちに船を漕がせミュテイレーネ人達が海際に持っている農地にそっと船を進めたそして、この一帯で魚を釣ったり、兎を捕まえたり、野鳥の狩りもしたりして楽しみごとに興じていた。


すでに秋も深く、海上では船が嵐に襲われる危険がある、そのため船を陸にあげる事にした....


その翌朝、船をつないであった綱が盗まれたことに気がついた若者たちは、綱の行方を探した、しかし誰も盗んだというものが現れず、若者たちは散々苦情を言ってから船を出し立ち去った。

 
 そして、次に若者たちが訪れたのが、ダフニスとクロエーが住む村のあたりの海岸線、そこにに船を止めた。


ところが、船をつなぐ「とも綱」は既に盗まれ失くしていた、そこで代わりに柳の青い枝を綱のように編み、これを陸へ渡して船をつないだ....


若者たちが兎狩りのために離した犬たちの吠える声におびえた山羊は、高台を追われ一斉に砂浜に逃げてしまった.....


そして、山羊は 砂浜には何も食べるものがなかったため、船を止めるために編んだ柳の青枝を食べてしまった!

   折からの山から吹きつける風で綱の切れた船は、あっという間に沖合遠く流されてしまいました。


それにきずいたメーデユムナの若者たちは、山羊の番をしていたダフニスを捕まえ、殴って着物を剥ぎ、痛めつけた....

ダフニスはおお声で助けを求める..




325, DAPHNIS'S DREAM AND THE NYMPHS
夢の中でダフニスを元気ずけるニンフ
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メーテユムナの復讐攻撃でダフニスの村が襲われ、クロエーが誘拐されてしまった.....


ダフニスは大声をあげて泣きじゃくりながら、クロエーを探し廻り、クロエーが敵に追われ逃げ込んだと聞いたニンフの祠へ行ってみたりした......

     ここで、身を伏せて、自分たちを裏切ったと言ってニンフを恨み、どうしてなのか泣きながら長い時間訴え続ける........

   長い時間泣きながら悲しみを訴えているうちに、深い眠りに落ちた。

夢の中で3人のニンフが彼の傍らに立った背の高い美しい女性で、半裸で靴も履かず、髪も結わず、神像そっくりの姿であった

  「ダフニスよ、私らを責めてはいけない。クロエーのことはわたしらがず〜っと気にかけている。

お前たちは、パーンの像に一度も花を供えたことがなかったけれど、私たちはあのパーンに、クロエーの力になるように頼んだのです。パーンの神は戦場に慣れているし、実績もある神ですからこれからあちらへ行って戦ってくれるはずです!


  さあ、クヨクヨしていないで家に戻ってラモーンとミュルタレー(育ての親)に無事な姿をみせておやり!明日になれば、クロエーは山羊と羊と一緒に帰ってきてくれます.... それから先は、今度はエロースがお前たちの事を考えて下さるでしょう...」

  

ダフニスは夢のなかでこのようなお告げをいただいた





326, PHLETAS'S ORCHARD
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フィレータース爺さんが自分の果樹園で見たエロース(翼の生えて弓矢を持った天使)の事をダフニスとクロエーに話しています......

 その子供のような美しい神エロースと会話することが出来、その内容は
「フィレータスが若い頃にエロースは面倒を見てくれたこと、そして、今はダフニスとクロエーの面倒を見ようとしている.....」…と


  フィレータースは二人を見た時、エロースが面倒を見ると言っていたのはこの二人に違いないと思い、声をかけ
「二人はエロースの特別のご加護を受けていると.....」と伝え、


又,エロースについては、”若く美しく空を飛ぶこともでき、若さというものが好きで、美しいものを追い、人間の心に翼をつけて下さる.”.....
その力はゼウス様も及ばぬ.... 万象を支配し星辰を統べ、同輩の神様方おも意のままに出来る」等を話しているところです.。


  それからまた、フィレータースは自分の若い頃の経験、恋の苦しみを語り聞かせます....

それを聞いて二人は

自分たちが病気かと思っていたこの切ない苦しみは「恋」というものだとここでやっと気が付きます...♡♡♪






327, CHLOE IS CARRIED OFF BY THE METHYMNEANS
クロエーの誘拐
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メーテユムナの若者たちの船が、綱代わりに使った青柳を山羊が食べてしまった事で沖合まで流されてしまった事で、公平な判定人のフィレータスの裁定は「ダフニスにも山羊にも罪はなく、咎は海と風にある」という判定を下した....


これに対し、メーテユムナの若者たちは納得せず、再びダフニスを引きたて縛り上げようとした。

そこで、村人たちは直ぐに彼を奪い返すと、メーテユムナの若者たちを棍棒で打ちのめし、追い散らし、とうとう別の村まで追い払ってしまった。

 これに対して怒りがおさまらず、町に戻り復讐のために、市民を集め
「ミュテイレーネー人たちは船を取り上げ、金品を奪った」と嘘の話をでっち上げ、ミュテイレーネー人の非を訴えた、
     それを聞いた市民たちは彼らの傷をみて、その申し立てを信じ、又若者たちは最上流の子弟であることからも、当然報復すべきであるということになり、宣戦布告なしに戦争に入る事を決議するに至ったのである。

 命令を受けた司令官は翌日、兵士を率いて船を出しミュテイレーネーの村々に攻撃をしかけた。ダフニスの住む村にも上陸して、手当たり次第にものを奪い、また人間も捕虜として連れて行った。

    この時、ダフニスは山へ登って青木の枝を刈っていて、敵の来襲を知り、枯れたブナの木の根元に開いた空洞に隠れる事が出来た.....

一方、クロエーは家畜と一緒にいたところを敵に追われ、ニンフの祠に逃げたが、願いもむなしく捕まり連れ去られた.......






328, CAPTAIN BRYAXI'S DREAM

夢の中で司令官のブリュアクシスに忠告するパ~ン

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ダフニスはニンフのお告げ通りに、パ〜ンの前でもひざまずきクロエーのために祈り、クロエーが無事に帰ったら牡山羊一頭をお供えしますと誓った...... 
(パ〜ンは山羊の脚をして角を生やし、片手に笛、もう一方の手は跳ねようとする山羊を抑えようとしている姿である....)

さて、ダフニスの必死の祈りはパ〜ンに届くのでしょうか……

クロエ〜をさらった、メーテユムナ部隊が船を止めてある一帯では不思議なことが起こり始めました!

 突然陸地一帯が、まるで火がついたようパッと明るく輝き、激しく波を打つ櫂の音が聞こえたり...
敵の姿は見えずとも、負傷したと思う兵士、死体のように横たわる者....さながら夜戦さながらの光景と化した

そして、次の日も山羊の角に木蔦が生えたり、クロエーの山羊が恐ろしい声で吠えたり、クロエーの頭に松の枝の冠のようなものが生えたり....

やがて、真昼になり、司令官(ブリュアクシス)がついついウトウト眠った時に、パ〜ンが夢に現れこう言った(忠告)...

「お前たちは神の定めた法も守らず、神を敬う心もない極悪人じゃ................お前たちの 悪事すべてはニンフたち、そしてこのわしも見通しておる、即刻クロエーをニンフたちに返し、分捕り品も返さねば、お前たちを海に沈め魚の餌食にしてやるぞ!」

不気味な事が起こりつずけ、疲労困憊していた司令官は、この起こりうるさまざま現象からは神の存在を信じないわけにはいかず、恐怖と引き替えに直ぐ、パ〜ンの忠告に従い松の冠のついたクロエーを探し当て羊といっしょに解放した。






329.THE BIRD CHASE
小鳥を捕るわな
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ダフニスはクロエーと会えぬ苦しさから何とか救われたい一心で、ニンフとパーンに救ってくれるように祈りをささげると同時に

 二人が会える手だてがないものかと思いめぐらした......,そして、クロエーに会う名案を思い付いた!

ドリュアース(クロエーを育ててる親)の小屋の前には小屋に接して、てんにんかが二株と木蔦が一株生えており、木蔦がてんにんかに絡まり蔓を伸ばし洞窟のような形になっており、その枝には葡萄ほどもある大きな実が一面に垂れさがっている。            それで、冬鳥の大群がここへ集まってくる
  .............. ダフニスはこの鳥を捕るというのを口実にして、クロエーに会えるかもしれないと考える。

そして、蜂蜜入りの菓子を袋に入れ、もち(鳥のエサ)や網を持って2キロもある険しい雪道を歩いて出かけた
目的の小屋に着くと、網を仕掛け、長い棒にもちを塗りまつことにした.....

   ダフニスは鳥もクロエーの事も気にしながら待ち受けていたところへ、鳥が群れをなして飛んできてかなりの数の鳥が取れたのであった、集めて首を絞め、羽根をむしったりするのに大変な手間がかかった。

     しかしその間、小屋の中からは一行に誰も出てこない.....




330.SACRIFUCES MADE TO THE NYMPHS
ニンフたちへの生贄

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ニンフたちへお祈りして、そのお告げ通りにパーンにも祈り誘拐されたクロエー助けて下さるよう、精魂こめて祈り続けたことが報われてパーンの力でクロエーは山羊、羊と共に連れ戻す事が出来た....

ダフニスは何よりも先にニンフたちへのお供えの準備に入りました。 戻ってきたクロエーは火をおこし、肉を煮たり焼いたりしてそのお初をニンフたちに供え、壺の葡萄の搾り汁を注いでお祀りした。

それから木の枝や葉をむしろ代わりに地面に敷いて、みんなで食べ飲み戯れ...またニンフに捧げる歌のいくつかをうたって日暮れまですごし..............
.......その後一同はそこで野宿した





331.PAN'S BANQUET
パ~ンの徳を称える宴

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ニンフたちへのお供えのお祀りの後、パーンの功績に感謝と畏敬の念は忘れる事は出来なかった!

群れを率いる首領格の山羊に松の冠をかぶせ、松の木のあるところに曳いて行ってから
頭に葡萄酒をふりかけてからパーンの徳を称えつつ生贄としてほうむり、松の幹に吊るして皮を剥いだ。

 肉は煮たり焼いたりして、草原の身近な所で木の葉を敷いて並べた.....山羊の皮は角をつけたまま、パーンの神像の傍らの松の木に縛り付けた。肉は初穂をとっておき、大きい壺の葡萄酒を注いでお祀りをした。

 クロエーは歌をうたい、ダフニスが笛を吹いた、それから一同は食事にかかった





332.THE SYRINX FABLE
シュリンクスの物語

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牧人が使う笛(シュリンク.ス)にまつわる言い伝え、


    シュリンクスは元々は楽器ではなく、姿は美しく、また歌う歌声も美しいうら若き娘だったという......

「その娘は山羊を飼いニンフ達とは遊び友達で、歌声は笛の如く綺麗だった。 パ〜ン(半身人間、半身山羊)がこの娘に恋をして想いをとげたく、もはや力ずくでもと娘を追いかけ回し捕まえようとする..........

娘は乱暴なパ~ンを嫌がり走り逃げ廻る、そして挙句の果てに疲れ切り、とうとう力尽きてしまい葦のしげみに身を隠し、最後には沼の中に姿を消した......

パ〜ンは、娘の最後を憐れに思い、嘆き悲しみ、悔やむ気持ちから、長さの違う葦の茎を蠟ずけしてこの楽器を考え出したのが始まりだとの言い伝え......」


      この昔話は、ラモ〜ン(ダフニスの養父)が、以前シチリアからきた山羊飼いに、 山羊1頭と笛1管とを交換する際に語ってもらった物語だそうです。




333.WINTER

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やがて季節も代わり、深く愛を誓い合ったダフニスとクロエーには戦争よりも苦しい季節の「冬」の到来である

   誰もが否応なしに家居を強いられ、農夫も牧人もしばし労働をまぬがれ朝食もちゃんととり、朝寝も出来るのが嬉しくて、彼らにとってはどの季節よりも楽しい季節なのでした……

ダフニスとクロエーにとっては失われた楽しさの数々......接吻して抱き合い一緒に食事をした事などを思い出して、
(今となっては合う口実のない日々...)

........... 苦しい眠れぬ夜を過ごし、死からよみがえるのを願う気持ちで、春の到来を待ちわびています.........






334.THE MEAT AT DRYAS'S HOUSE
ドリュアース家の食膳

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沢山の冬鳥は捕れたが、肝心のクロエーに逢うきっかけにめぐまれず、又家を訪れる口実も思い浮かばすあきらめるしかないのか....と仕方なく帰り支度をしていた時.........

     エロースの神が可哀想に思ったのか思わぬ事が起こった

ドリュアース一家が食膳につき、肉を分けパンを配り、葡萄酒を注いでる時に、羊番の犬1頭が食卓の肉を盗み戸口から外へ逃げ出した。それを追いかけてきたドリュアース(クロエーの育ての親)が、ダフニスの姿を見た!

ドリュアースは肉も犬も忘れ 「よう坊や、よく来たな...」 と大声で声をかけ、ダフニスを抱きしめ家へ招き入れた

 二人は顔を見合わせると、あまりの嬉しさで危うく床に倒れそうになったが、互いに抱き合い接吻した姿勢が支えになって二人は倒れずにすんだ

  そして、食膳に招かれ、ダフニスは家の者に元気の良い働きぶりをほめられたり、立派な後継者に恵まれたミュルタレーとラモーンの二人は幸せ者だと言ってくれた

  ダフニスはそれだけでもかなり嬉しかったのに、更に、明日はディオニューソス(村一帯を所有する大富豪)のお祭りをするつもりだからと泊まっていくように引きとめてくれた

食後は昔話を語りあったり、歌をうたってすごし眠りにつくことになった

 クロエーは母親と、ダフニスはドリュアースと一緒に寝ることになった、ダフニスは明日もクロエーと一緒だということが嬉しくて、嬉しくて何度もドリュアースを抱いたり接吻したのである (夢うつつの中ではそれはみなクロエーにしているつもりだった






335.SPRING


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ようやく春も立ち初め、雪も消え、土が露われて草が萌え出ると、牧童たちはみな家畜を牧場に連れ出す

 ダフニスとクロエーも誰よりも早く牧場に出て、二人は早速ニンフの洞穴に向かい、そこからパーンの松の木の下にまわり、樫の木陰で接吻を交わす.............

  あちこちで羊が啼き、子羊は飛び跳ね母羊の乳房をひっぱる

牡羊はまだ仔を産まぬ牝を追いかけ、押し倒しては乗りかかる、牡山羊は羊よりもさらに激しく欲情をたぎらせて牝に躍りかかる
こういう光景を見ると、老人すら欲情を催してくるであろう........

 ダフニスは、フィレータスが教えてくれた「恋を癒すたった一つのクスリ」と言われる行為を、クロエーとの間でまだ出来ていない

何度か服を脱いで一緒に寝てみたが、それが何なのか理解できずに苦しんでいた....

;そして、山羊たちの行為の真似もしてクロエーを起こし後ろから抱き付いてもみた、しかし、当惑はますますつのり「自分は愛の業にかけては牡羊よりも無知なのか.....」 と、嘆き悲しんだ……






336.DAPHNIS AND LYCENION
ダフニスとリュカイニオン

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リュカイニオン.........ダフニスの家の近くに自作農を営み暮らしている壮年の男の家に町から嫁いできた、年も若く美しい、あかぬけした女


 このリュカイニオンはダフニスの姿をみて興味を抱き始めるが、一方でクロエーの存在も知っているので自分の気持ちを打ち明ける事が出来ずにいた。

 しかし、 最後の愛の営みを成し遂げてられていないダフニスとクロエーの事情も知っていた.......そこで、リュカイニオンは二人を救い、尚且つ自分の欲情を満たす事が出来るかもしれないある計画を企てる

その企てとは.......ダフニスに近ずき、「自分の飼っているガチョウの1羽を鷲がさらっていったのだが、ガチョウが重すぎて森の木立ちの中にガチョウと一緒に落ちてしまった、ダフニス、お願いだから私と一緒に森に入ってガチョウを助けてちょうだい.....」

 と言って、ダフニスを連れだし森のいちばん茂みの深い場所まで連れて行き.......

  「ダフニス、夢の中でニンフさまたちはあなたが泣いていた事を話してくださって、色事の手ほどきをして救ってやれと私におっしゃったの.....今の苦しみから逃れて、求めている楽しみを実際に試したいなら、これから私の弟子になって私に何もかもお任せなさい..............」

      ……と、愛の手習いの場面です






337.THE SUMMER SEASON


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 夏にはいるころになると、陽の光は日ごとに強まり、二人は夏にしかないさまざまな楽しみに興じた...

ダフニスは河で泳ぎ、クロエーは泉で水浴びをする。松の梢を鳴らす風の音に負けじとダフニスが笛を吹けば、クロエーは鶯と声を競って歌う♪ 

鳴く虫を捕まえたり、かしましい蝉をとったり.......また、花を摘み、木をゆすって木の実を食べたりもした






338.THE DEAD DOLPHIN AND THE THREE HUNDRED DRACMAS
イルカの死骸と3千ドラクマー

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クロエーとの愛が確実になり結婚の約束をするも、クロエーとの縁組をするためにはクロエーの育ての親への承諾が要り、それには多額のお金も必要とする.......


しかし、ダフニスにはいくら努力したところで限られたものしか得ることが出来ない......
困り果て悩むが、決してクロエーとの結婚をあきらめることは考えられない!


そんな思いで、涙を流しニンフたちに救いを求め眠ったある夜に、ニンフ達が夢枕に立ち

「3千ドラクメーの入った財布が1頭のイルカの死骸のかたわら海藻おおわれて眠っています............」 とお告げを下さる。

早速、朝になると上機嫌でお告げ通りの場所へ出かけ、いとも簡単に「3千ドラクメー」の大金を見つけるシーンです






339.CHLOE
クロエー

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この夏、クロエーにはたくさんの縁談が持ち込まれた、クロエーを嫁に欲しいと望むものが大勢ドリュアースのもとへ押しかけた

 クロエーをもらいに来る者はどれもこれも、羊飼いの娘には過ぎた贈り物を申し出ており、ドリュアースも断れ切れずに贈り物をもらいせしめていたのでした......

 それを知ったクロエーは苦しみ、辛い日々を過ごしていたが、ダフニスを苦しめまいと必死に隠していたのだが........

     悲しい顔は隠し切れるものではなく、ダフニスには気ずかれてしまいその理由をにしつこく尋ねられ、話してくれといって聞かなかった、

どうやらダフニスは知った時の苦しみよりも、知らないでいる苦しみの方が大きいらしいということにクロエーは気がつき、話しはじめた....
「自分を嫁に臨む人が大勢いてみんな金持ちな事、縁組にのり気になってるナペー(ドリュアースの妻)の言った言葉… ドリュアースは断らずに、返事を収穫(とりいれ)までのばしている........」

   これらの金持ちにダフニスは敵わぬ事を知ってはいながら、
それでもクロエーを欲しいと申し出る強い決心は固まるのであった.......






340.ECHO
エコー

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341.THE ORCHARD
オーチャードの庭

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342.THE TRAMPLED FLOWERS
荒らされた花園

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 ミュテイレーネーから主人(地域一体を所有する大富豪)がメーテユムナの攻撃で所有地が被害にあわなかったかを視察するために、葡萄の収穫期前にこの土地に来るという知らせがあった。

  ラモーンは早速お迎えする支度にかかることにして、王宮風の庭園の手入れから始めた。

 枯れ枝を切り落とし、倒れた葡萄の蔦をあげなおしたり.....また、庭園には草ぐさの花の咲く花壇もあり、自然に生じたもの、栽培したものもある。薔薇やヒヤシンスや百合は人がてがけたもの、すみれ、水仙、るりはこべは自生したものである
ラモーンはこれらを主人様を迎えるために、入念に手入れした


   そんな時、厄介な事件が起きた!

ランピスという生意気な牛飼いが、やはりクロエーを嫁に欲しいとドリュアースに申し出ており、すでにいろいろの品をドリュアースに贈っていたのである

今回、ご主人様が訪れダフニスとクロエーの結婚の許可がおりてしまえば、自分はクロエーを諦めなければならないので、何とかして主人の許可がおりないようにしなければならない.....

そこで、主人が庭をこよなく愛してることを知っていたので、この庭をできる限り荒らしてやろうと決心する


夜になるのを待って垣を乗り越え、猪の仕業のように根ごと引き抜いたり、へし折ったり、踏みにじったりして、こっそり引き上げた

◇ しかし、この出来事は後にお咎めを受けることはなかった、先に到着していた若主人に事情を話し懇願した結果、若主人がとりなしてくれることになる。
.....咎は馬にあることにするつもりだと、つまりここに馬を繋いでいたところ暴れだし、綱を切って花を折ったり、踏みつけたり、
根こそぎ抜いてしまったとことにしよう、というのであった◇






343.DAPHNIS AND GNATHON
ダフニスとグナトーン

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  若主人アステユロス(主人デイオニューソファネースの息子)の取り巻きグナトーン(男色好み)は美少年のダフニスを見るなり興味を持ってしまい、なんとか口説こうとダフニスに近ずいてくるのでした......

;山羊を見たいと言ってアステユロスの兎狩りには付き合わず、ダフニスが山羊を飼ってる場所に出かけて、山羊をほめたり、山羊飼いの笛を吹いて聞かせてくれと頼んだり.....
.
 夜になって山羊を連れて帰るのを待ち受けて、接吻し、その後で牡山羊が牝山羊にするような格好で後ろ向きになり、自分の自由にさせてくれと言った

 ダフニスは意味が解らず振り払いさっさと逃げて、それからは絶えず場所を変えて山羊の世話をしてグナトーンを避けた

 





344.ARRAIVAL OF DIONYAOPHANES
デイオニューソファネースの到着

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ダフニスの住む村一帯を所有するミュテイレーネーの大富豪、デイオニューソファネースが葡萄の収穫期前に妻と一行を従い視察に村を訪れ、ダフニスが紹介される場面

 ダフニスは厚毛の山羊皮を腰に巻き、肩には新調した袋をかけ、片手には固めたばかりのチーズ、もう一つの手ではまだ乳離れしていない仔山羊を数頭を曳いています。

      ダフニスが育てて増やした山羊の事とか、山羊たちに音楽をしこみ、山羊は笛の音を聞けばどんな事でもいたします......
.と、ラモーンが説明する

  すると、それを聞いていたデイオニューソファネースの妻(クレアリステー)が大変興味を持ってしまい、「どうか山羊に笛を吹いて下さい....吹いてくれれば沢山の褒美を差し上げます」と言われ、ダフニスは一同を劇場の観衆のように輪を作って座らせ、見事に笛を吹いて牛を従わせ操る技を披露して喝采を浴びます






345.CHLOE IS DRESSED AND BRAIDED BY CREARISTE
クロエーを着飾らせる、祈るクレアリステー

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ダフニスが赤子で発見された時の所持品をラモーン(育ての親)が公開したことにより、大富豪のデイオニューソファネースの実の子供である事が解ったが、まだクロエーの身元はこの時点では羊飼いの子のままです......

;ダフニスは身分の違いで実の父に結婚を許してもらえない事を嘆き悲しみましたが、諦める訳にはいかないのでデイオニューソファネースの妻で実の母である、クレアリステーにはクロエーとはどんな事があっても結婚すると打ち明けた

そこで、クレアリステーはダフニスの命を懸けた想いに心揺り動かされ、
クロエーを手もとへ呼び「いずれは息子の嫁になる....」と信じていたので、美しく着飾らせてやった......

  着飾った時のクロエーはどれほど美しいか、一同はこの時初めてわかった。

ダフニスでさえ、これがクロエーかと眼を疑う程であった。これを見た人ならばたとえ証拠の品がなくても、ドリュアース(育ての親)がこんなに美しい娘の父親であるはずがないと言い切ったに違いありません






346.TEMPLE AND HISTORY OF BACCHUS
デイオニューソファネースの祭壇

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ラモーン夫婦はダフニスが男色好みのグナトーンの慰めものにされる魂胆がある事を聞かされ、それは到底に我慢できずデイオニューソファネースに懇願して、ダフニスが赤子で見つかった時に所持していた品々、紫染の上着と金の留め金、象牙の柄ののついた短刀を見せた……

        すると、デイオニューソファネースは大声で「おおゼウスさま」叫んだ....

 「昔、やむを得ぬ事情でデイオニューソファネー夫婦が乳母に抱かせていかせた時に持たせた品々に間違いない」....という事が判明した

デイオニューソファネースに息子が見つかるというおめでたいことになり、ラモーン夫婦には褒美と自由の身を賜り、ダフニスは村の田畑一帯の主になる事になった

  ダフニスが村一帯の主になった噂はは瞬く間に広がり、皆がお祝いに駆けつけた

 デイオニューソファネースは祝いに来たお客をみな引きとめておいて、おびただしい量の葡萄酒、パン、沢にすむ鳥、乳離れしていない仔豚、さまざまな菓子が用意され、土地の守護神たちには盛大に生贄が捧げられた






347.MEGACLES RECOGNIZES HIS DAUGHTER DURING THE FEAST
クロエーが自分の娘であると気が付くメガクレース

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ドリュアース夫婦(クロエーの養父・母)はクロエーが身分の違いで、ダフニスと結婚できない事を嘆き悲しみ、ダフニスと一緒にさせてあげたい思いに駆られ、その最後の手段として、
大切に隠してあったクロエーの赤子の時の所持品であった品々をデイオニューソファネースにお見せしました

  しかし、デイオニューソファネースは見せられた所持品に思い当たる節がなく思い悩んでいました…デイオニューソファネースもクロエーの器量からしてダフニスの相手にふさわしいと思い始めていた事もあり、なんとかクロエー所持品の品々の持ち主を探せないものかと画策、思いを巡らしているうちに深い眠りについてしまいました。

.........そして、夢の中でニンフたちにあるお告げをいただきました.......

   次の日さっそくお告げに従い仕度を命じます、湖沼や河川のものも含めて山海の珍味をそろえた宴会の用意です……

 ミュテイレーネーのおもだった人々を一人残らず招き、ヘルメース神に捧げる神酒をくむ混酒器に酒が満たされると

一人の給仕人が例の証拠の品々を銀の器にのせ運んできて、左から右へと持ち回り、全部の客にそれを見せた

  しばらく見覚えがあるという者は現れず、最後に最上席にいたメガトーレという人のところで、その男はその品を見るなり.... 

これはいったい何じゃ、娘よ、お前はどうなったのじゃ、お前はまだ生きているのか、それともどこかの羊飼いが、この品物だけを持っていたのだろうか。デイオニューソファネースよ、頼むから話してください、あなたは私の証拠品をどこから手に入れなすった.......

それからデイオニューソファネースは捨て子をしたいきさつをメガトーレに聞くことにして、そのことでクロエーがメガトーレの娘であることがわかり、メガトーレを美しく着飾ったクロエーのもとへ連れて行って対面させた







348.WEDDING FEAST IN THE NYMPHS' GROTTO
結婚の祝宴

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349.HYMEN
初夜

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